「選びやすい陳列」とは、「決めやすい陳列」「理解しやすい陳列」でもあります。
お客様の最優先選択基準から選択肢まで、きちんと順番に整理整頓され、ルールに従って並べられていることが、一目瞭然で伝わるかが選びや
すい陳列の条件です。
また、グループ商品同士が比較検討しやすい様に陳列されているか、手に取りやすい様に置いてあるか、「決めやすい」状態が、最終決定→購入
に繋がる最重要要件です。例えば、「お酒」の陳列だと、街の酒屋さんと、空港や駅のお土産屋さんでは、お客様の選ぶ優先順位が違ってきす。
街の酒屋さんだと、酒の種類(焼酎、日本酒、ビールなどのカテゴリーから、銘柄や値段などと、条件が細かくなって最終的に選択の条件に一番
合ったものを購入する。九州の大型のお土産屋さんだったら、地域別に選ぶ事が多いのではないでしょうか。熊本、鹿児島、福岡などの県別に分
類し、その中でお酒の種類、好みの銘柄(味や蔵)など、優先順位が店舗形態によって変わってきます。自店のお客様は何を優先的に選んでいる
だろうという事をよく見極めて棚割していきましょう。そうすれば、本当に「選びやすい」「見やすい」「手に取りやすい」「整然とした」
陳列になるでしょう。
店内において、お客さまに商品を手にとってもらえる、選んでもらえるなど、購入まで効果的に顧客を誘導する商品の並べ方について解説し
ます。選択、購入までのスムーズな動線は、「わかりやすさ・決めやすさ」が基本です。
1、明確でわかりやすいグルーピング
・顧客の選択優先順位に沿って分類した商品群を一つのグループとして、さらにその商品の持つ要素(サイズ、色、味、容量など)を基準に
幾つかのサブグループに分けます。
・紙に陳列するグループを書き出して自店のお客様が選びやすい階梯(中→小)になっているか、確認してみましょう。
2、アイテムの幅・奥行きを見せる棚割
・グループ分けした基準が明確に分かる様に棚を構成していく事が棚割のポイントです。
・商品のバリエーションや奥行きを訴求する事で同時購買や比較購買を促進出来ます。
・また、アイテム数に適した棚のスペースも確認しながら、フェイス数も決めましょう。
先述しましたが、お客さまの選ぶ優先順位を把握して選択の順番通りに分類、配置していく事で、商品棚に「気持ちのいい流れが」出来ます。
これは回遊率や店内滞在時間にも影響しますので、入店してもすぐに帰られてしまう、という問題を抱えている店舗は、陳列が分かりやすいか
どうか、顧客目線で確認する必要があります。
商品の販売促進には、陳列方法も重要な要素となっています。お店の陳列が効果的であれば、顧客は商品に興味を持ちやすく、購入も大事です。陳列しやすい什器を選ぶことで、商品の魅力を最大限に引き出し、お店の売上向上効果が期待できます。
1.シンプルで洗練されたデザイン
陳列什器は、商品の損役として機能するだけでなく、店舗の雰囲気に影響を与えます。シンプルで洗練されたデザインにも什器は、様々な商品にマッチしやすく、視覚的な認識も容易です余計な装飾がなく、商品自体が主役となるようなものを選ぶことで、効果的なデザイン陳列が可能です。
2.可動式で柔軟なレイアウトが可能
お店の陳列は季節やイベントなどによって変化することがあります。そのため、可動式の什器を選ぶことで、簡単に陳列の変更ができます。可動式の什器は、商品の品揃え変更や特別なプロモーションにまた、柔軟な配置が可能なものは、お店のレイアウトに合わせて最適な陳列ができます。
3.視認性とアクセシビリティを考慮
陳列什器は、商品が一目で分かりやすい位置に配置されることが重要です。商品が視認しやすく、顧客が手に取りやすい高さに配置されていることが大切です。 、お客様にとってストレスのない買い物体験を提供し、満足度を向上させます。
4.データと経験から構築
過去の陳列の実績やデータ分析を元に、どの什器が効果的であるかを把握しましょう。の特性やターゲット顧客層に合わせたカスタマイズが、効果的な陳列を行います。
戦略的かつ効果陳列は、お店のブランドイメージ向上や顧客満足度の向上にもつながります。に合わせた陳列什器の検討を検討し、お客様に魅力的な買い物体験を提供してください。
在庫管理は、お店が商品をうまく管理し、お客さんが欲しい商品をいつでも手に入れられるようにする大切な仕事で、以下のポイントが理想的な在庫管理につながります。
1. バランスが大切:
お店では、あまりにも多くの商品を持ちすぎたり、逆に少なすぎるといけません。お店が持っている商品は、ちょうど良い量で、お客さんが欲しいと思うタイミングで手に入るようにしなくてはいけません。これは、お店がバランスを取る大切なポイントです。
2. 新しいトレンドを見逃さないように:
お客様が好きなものは時折変わりますよね?お店では、新しいトレンドや流行りの商品にも注意を払って、お客様が欲しがるものを逃さないようにします。
3. 整理整頓が魔法の力:
お店では、商品を整理整頓してきれいに並べることが大切です。そうすると、お客様は欲しい商品を探しやすくなりますし、お店も何がどれくらい残っているか把握しやすくなります。
4. お客さんの声に耳を傾けよう:
お店では、お客様の声を大切にします。お客様が何を求めているのか、どんな商品が好きなのかを聞いて、それに合わせて在庫を管理します。
お店はいつでもお客様が欲しいものを提供できるように、バランスをとりながら楽しい商品を整理整頓して、お客さんの声に耳を傾けながら頑張らなくてはなりません。
買い回りしやすいレイアウトとは?
大型食料品店において、買い回りしやすいレイアウトにするためには、いくつかの重要な要件があります。
以下はその一部です。
1. 直線的で分かりやすい配置:商品が直線的かつ論理的な順序で配置されていると、顧客は買い物リストを追いやすくなります。同じカテゴリーの商品は近くにまとめ、顧客が迷うことなく目的の商品を見つけることができるようにします。
2. 主要商品の配置場所:店内の主要な商品やPOPは、顧客の動線上の目立つ場所に配置されることが一般的です。
これにより、顧客は最初に視認することができ、店内を効率的に回遊しやすくなります。
3. 正しいな通路の広さ:通路幅は広めに確保され、買い物カートがスムーズに進むように設計されなくてはいけません。
4. 関連商品の隣配置:一緒に使われることの多い商品は近くに配置されると、顧客は必要な商品を見つけやすくなります。例えば、パンの隣にバターやジャムが配置されているなど。またカテゴリーや特集商品の場所を示すサインがあると、より誘導性が高まります。
5. 商品陳列の高さ:商品が陳列される高さは、顧客が商品を視認しやすいように設定します。最近のスーパー、量販店では、ターゲット(女性や高齢者)を考慮して棚の高さを低くしている店舗も見られます。
6. チェックアウトエリアの効率性:レジや支払いエリアはスムーズで迅速な操作ができるように設計されるべきです。
列の整理や支払い手続きが迅速に進むような工夫が求められます。
これらの要件を満たすことで、顧客は買い物がしやすくなり、店舗の効率性も向上します。
食品が美味しそうに見えるVMD陳列方法!パン・お菓子の購買意欲を高める4つの法則
ケーキやパンといった食品の魅力は、五感に訴えかける「陳列方法」ひとつで大きく変わります。しかし多くの店舗では、焼き上がりをただ天板や棚に並べるだけになっていないでしょうか? パッケージやラベルがない生の食品は、視覚的なアプローチが命です。今回はVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の視点を取り入れ、お客様の購買意欲を劇的に高めるパン・お菓子の陳列テクニックを解説します。
1. シズル感を伝えるショーカード(POP)の書き方
出来立てをそのまま販売するベーカリーや洋菓子店では、パッケージがない分、「ショーカード(POP)」の役割が重要になります。単に
商品名と価格を記載するだけでなく、商品の特徴を簡潔に言語化しましょう。
・ ポイント:素材、こだわった製法、味の想像がつく「シズル感」のある文章で訴求力を高めます。
・ 具体例:「岡山産の桃を丸ごと使用!北海道産特製クリームで仕上げた季節限定の贅沢タルト」
このように、産地や限定感を具体的に伝えることで、お客様の「食べてみたい」を刺激します。
2. 商品の魅力を引き出す「フェイシング」のテクニック
フェイシング(お客様から見た商品の見え方)を最適化することで、商品の「一番美味しそうな表情」をアピールできます。扱う商品の特性
に合わせて、並べ方を変えるのが鉄則です。
・ 断面や特徴を見せる メロンパンなら一番ふっくらと美味しそうな部分、サンドイッチなど切り口の断面が魅力的な商品は、その断面が
お客様の視線に飛び込んでくる角度で陳列します。
・ ボリューム感(豊富感)で惹きつける クロワッサンやマフィンなどは、あえて「山盛り」にすることで、素朴な焼き色が引き立ち、
焼き立ての豊富感を演出できます。
・ 規則的な配置で高級感を演出 一方で、高級なチョコレートやカラフルなマカロンなどは、規則正しく美しく整列させることで、商品の
ブランド価値と高級感を高めることができます。
3. 「焼きたて感・こだわり」を演出する陳列容器の選び方
商品を盛り付ける什器や容器も、商品の特徴やストーリーを伝える重要なツールです。
| 商品の特徴タイプ | おすすめの陳列容器・什器 | 演出できる効果 |
| 回転率の高い定番商品 | オーブンの天板・ベーキングシート | 今まさに焼き上がったばかりの、「ライブ感」 |
| カレーパンなど揚げ物 | 揚げ物用のステンレスバット | ざっくりとした食感を想起させる、「揚げたて感」 |
| お焼き・和風のパン | 木製すのこ | 一枚一枚手焼きしたような「丁寧さ・職人技」 |
4. 回遊率と買い上げ点数をアップさせる「ゾーニング」の基本
店内のどこに何を配置するかという「ゾーニング」は、お客様の回遊率と客単価(買い上げ点数)を左右します。季節限定、新商品、売れ筋
定番といったカテゴリーごとに分類し、計画的に割り付けましょう。
・ アイランド形式の平台(中央):一番目立つ場所には「新商品」を配置し、アイキャッチにします。
・ 壁面棚の定位置:「食パン」などの日常的な定番商品を配置し、奥まで引き込みます。
・ ショーケース内の優位置(ゴールデンゾーン):視線が集まる場所には利益率の高い「季節限定品」を配置します。
・ ショーケースの端(見にくい場所):リピーターが場所を認知している「定番のロールケーキやプリン」などを配置しても、目的買いの
ため探して購入してもらえます。
焼き菓子は「マルシェ風陳列」で店内のマグネットに!
袋詰めの焼き菓子などは、カゴなどを使ってヨーロッパの市場(マルシェ)のように立体的に賑やかに陳列してみましょう。
見た目が華やかで楽しく、遠くからでも目に留まる「マグネット売り場(お客様を引き寄せる場所)」を作ることができます。
「ついついたくさん買ってしまった!」という衝動買いを店内で発生させる仕掛けは、VMDの視点を使えば無数に作ることができます。
ただ並べるだけの陳列から脱却し、五感に響く売り場づくりを実践してみましょう。
店内の回遊率を向上させる、売り場のマグネットコーナーの設置とは?店舗内の回遊率が改善した事例をご紹介します。
商業施設のテナントのような一見、入りやすい店舗でも見通しをしっかり確保しないと、入店率だけでなく店内滞在率などにも影響するという
事例をご紹介します。
画像は一枚目がビフォー、二枚目が改善後のアフターです。お客様の滞在時間が短く、買い上げ率が低いお悩みでした。買い上げ率を上げよう
と、入店客に付いて一生懸命接客に臨んでいましたが、中々売り上げは上がりませんでした。そこで店外からの見通しを確保し、各所にマグネッ
トコーナーを設置し、店内の大体の品揃えが把握出来、奥が良く見えて心理的に入りやすいレイアウトにプチ改装しました。カラフルなスーツ
ケースベルトと折り畳みバッグをマグネットにしました。店内回遊率、滞在時間が向上したのは言うまでもありません。
改善前の状態は、商品の豊富さは訴求できているかもしれませんが、ゆっくり見て回ろうとする意欲が削がれてしまいます。サインもバラバラ
で量も多すぎて目線を誘導出来ていませんでした。規則的な配置と見通しの良さで、見やすさ選びやすさを醸成し、入店率もアップしました!

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赤で囲んでいる部分がマグネットコーナーです。
お店の売り場のフロア上で商品を分類配置する「ゾーニング」は、商品の分類から始めます。平面図を見ながら、店前、半ば、店奥のどこに
どの商品群を置くか、商品群同士に関連性はあるか、マグネットになる売り場(コーナー)が適所にあるか、などを考慮し、顧客が隈なく
歩き回るような導線を引きながら店内フロアレイアウトします。
【ゾーニングの手順】
ショップを構成する段階では、最初に分類した商品群を、大分類(ゾーン)中分類(コーナー)小分類(棚割)へと細分化し、配置して
いきますが、まずは、ゾーニングから、コーナーへの手順を説明します。
①グルーピングした商品群を分類ツリーで細分化します。
②最初に大分類された商品群をフロア上で区切りながら落とし込みます。その際、導線や通路幅、マグネット売り場も考慮しながら区分して行
きます。
③ゾーン内で、中分類された商品群をコーナー展開して行きます。什器レイアウトや通路からの見通しなどを考慮しながら配置して行きます。
また、定番売り場以外で、プロモーションコーナーの設置、時期(季節、イベント)によって什器レイアウトや商品展開を変更するなど、店内の
鮮度を保ち、既存客を飽きさせない工夫も必要です。
その際、必ず十分な通路幅が確保できているか確認しましょう。
先日、売り場コンサルさせて頂いた酒店の事例紹介です。とても多くの酒類を販売されている店舗。目的買いの来店客の客単価やリピート率向上、新規客来店数
を向上させるための施策を講じ、下記の課題を改善しました。
①デジタルサイネージで入荷状況などを告知
②地元の人気クラフトビールをゴールデンゾーンに陳列
③店頭POPに、産地、蔵、味(辛甘)、特徴などの説明を一目で分かるよう記載
④島什器周りを演出してマグネット売り場に。

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路面店舗は、入りやすさ(店内の明るさ、見通し、店内情報の開示など)を視覚化すること。
そして、入店後の店内訴求を段階的にフロア上で行うこと(視認率、立ち寄り率、商品理解、買い上げ率)
この店は他にも、Instagramを始めるなど、店外での販促も行った結果、数週間でもう効果が確認されました‼️
売り場改善はとにかく「やってみる事」が、成果への第一歩。PDCAを繰り返しながら思いついた事はどんどん実践してみてください!
【VMDの基本】「探しやすさ」だけが正解じゃない?売れる雑貨店の店舗レイアウトと回遊性の秘密
店内の陳列やレイアウトを考えるとき、「お客様が商品を探しやすい、分かりやすいカテゴリー分類」にすることは、買いやすい売り場
作りの大原則です。しかし、実は業種や扱うアイテムによっては、あえて分類を大まかにし、お客様の好奇心を刺激しながら「宝探し」のように
店内を回遊してもらうレイアウトの方が効果的なケースもあります。
【地域別にきっちり分類された、ある雑貨店の事例】
以前、日本各地の「県や都市の地図」をモチーフにした雑貨を製造・販売している、とてもユニークなショップを見かける機会がありました。
全国の地域が対象なので柄の種類は非常に多く、イラストのテイストもクラシックな古地図風から、カラフルでポップなデザインまで
多種多様。これらをすべて「地域別」「テイスト別」に厳密に分類して陳列するのは、店舗側の管理としてもかなり骨が折れる作業です。
そのお店がとっていた施策は、什器(棚)ごとに地域をきっちり分け、「関東」「関西」といった地域名のサイン(看板)を大きく掲示する方法
でした。確かにこのレイアウトなら、入店した瞬間に何のお店かが一目で分かり、自分のお目当ての地域のアイテムを最短ルートで見つける
ことができます。
【探しやすさの裏に潜む、落とし穴】
しかし、VMDコンサルタントの視点からその様子を見たとき、私は「少しもったいないな(つまらないな)」と感じてしまいました。
なぜなら、効率的に整理されすぎた売り場では、お客様はお目当ての地図柄商品を見つけて購入するという「目的」を達成した瞬間満足して
しまい、すぐに退店してしまうからです。
雑貨店という業種の本質的な魅力は、「何か面白いものはないかな?」とワクワクしながら、予期せぬお気に入りに出会う“セレンディピティ
(偶然の発見)”にあります。見る側が「何があるんだろう」と回遊しながら、大体のお店全体をゆるやかに理解できるくらいの「あえて曖昧な
分類配置」のほうが、人間の「探索したい」という好奇心を刺激し、ワクワク感を醸成することができるのです。
【業種や購買心理に合わせた「VMDレイアウト」の使い分け】
店舗レイアウトの正解は、お店の業種やお客様の来店目的によって180度変わります。
・「目的来店」型の店舗(スーパー、DIYショップ、ドラッグストアなど) お客様の目的がはっきりしており、「できるだけ短時間で買い物を
済ませたい」と考えています。そのため、迷わせない正確なカテゴリー分類と、最短ルートで誘導するレイアウトが必須です。
・「体験・衝動来店」型の店舗(雑貨店、食品のセレクトショップなど) 「何が置いてあるか」という効率性よりも、「なんだか面白そうな
店だな」という好奇心を刺激して入店してもらうことが重要です。店内滞在時間が長くなればなるほど、商品に接触する機会が増え、
ついで買い(衝動買い)を誘発しやすくなります。
最短ルートで目的の商品へご案内するべき売り場か。それとも、お店の世界観に浸りながらじっくり滞在を楽しんでもらう売り場か。
あなたのお店が届けるべき「お買い物体験」に合わせて、カテゴリー分類とレイアウトの「引き算・足し算」を意識してみてはいかがで
しょうか。
小売店のスタッフ育成やVMD研修において、カリキュラムの中に必ず組み込むべき重要な科目があります。それが「陳列」の実技演習です。
講座ではまず、お客様目線で商品を選びやすく、見た目にも美しい陳列の定義や、売場作りの正しい手順といった「理論」を学んでいただき
ます。しかし、本当に大切なのはその先です。理論を頭に入れた後、実際に手を動かす「アウトプットの場」があって初めて、学びは本物の
スキルへと変わります。
【机の上から始まる、実践的な売場作り演習】
研修は実際の店舗で行うのが理想ですが、セミナー室で行う座学からの流れでも、工夫次第で非常に実践的な演習が可能です。当社では、
独自のテキストと教材を使用したグループワークを取り入れています。
ワークの手順は以下の通りです。
1.ゾーニング(レイアウト設計):紙にプリントした店内の平面図に、什器(棚)をどう配置するかをシミュレーションします。
2.ゾーンの決定:分類した商品を、どの什器のエリアに割り振るかを決めます。
3.棚割りの実行:最終的に、正面から見た棚のイラストに商品を具体的に割り付けていきます。
このプロセスを体験することで、受講生は普段何気なく見ている売場が、いかに緻密な計算の上で成り立っているかを実感できるように
なります。
【一番の難所は「商品のグルーピング」】
この演習の中で、受講生の皆さんが一番頭を悩ませるのが「中分類(商品のグルーピング)」です。
例えば、同じ「食品」を扱う店舗であっても、スーパーマーケットと「道の駅」では、並べる商品が似ていてもアプローチは全く異なります。
なぜなら、来店するお客様の「選び方の優先順位」が違うからです。さらに、観光地のお土産店ともなれば、最初のゾーニング(大分類)の
段階から、観光客の視点に徹底的に寄り添う必要があります。
つまり、単に「商品の種類」で分けるのではなく、「お客様が買い物をするときに、何を最優先に選ぶか」という顧客心理の文脈
(ストーリー)に沿って配置する必要があるのです。
そのため当社の研修では、陳列の演習に入る前に、そのお店の業種業態や顧客特性を踏まえた「商品分類の整理」も必修科目にしています。
これは、スタッフの皆さんが日頃からお客様の買い方をどれだけ深く把握できているかを確認する、絶好の機会にもなります。
【「あーでもない、こーでもない」というディスカッションの醍醐味】
グループワークが始まると、会場は一気に熱を帯びます。 「このエリアのお客様はギフト需要が多いから、こっちにまとめた方がいいの
では?」 「いや、動線を考えるとこの棚の方が目に留まりやすいですよ」
このように「あーでもない、こーでもない」とディスカッションを重ねることで、自分以外のメンバーが日頃どんな視点で店やお客様を観察
しているのかを知ることができます。この「異なる視点の共有」こそが、研修の最大の醍醐味です。
【従業員で「共創」した売場が、お客様に共感される理由】
店舗運営において、1人のカリスマ店長が独断で決めた売場よりも、スタッフ全員が意見を出し合い、「共創」した売場のほうが、結果として
お客様に深く共感される店舗になります。なぜなら、全員の当事者意識が売場の細部や接客の端々に宿るからです。これこそが、店舗研修を
行う究極の目的と言えます。
アタマと手を使って、あれこれ悩みながら仲間と売場を作り上げた記憶は、簡単には忘れません。脳科学的にも、能動的なアウトプットを伴う
学習は圧倒的に記憶に定着しやすいとされています。
VMD研修・セミナーでのワークショップは、学んだ理論を自店舗で戸惑うことなく実践するための「架け橋」なのです。


【色を主役にした並べ方】
色は人の心理に作用します。色彩の原理原則に則った並べ方は秩序があり、視覚に訴え、見る人は心地よさを感じます。
まずは、色の科学的理論や美しく見える配色のルールを理解し、展開方法を計画します。商品の持つ色を前提として、バリエーションの豊富さ
や特徴を訴求し、「色」を最大限に活用し、陳列によってお店の品揃えを最大限に演出しましょう。
【ワンランク上の陳列テクニック】
展示と違い、陳列は複数の商品を多数並べる形式で見せている場合がほとんどです。また、商品によっては展示も兼ねた陳列方法も見られます。
美しく見える陳列は思わず立ち止まり、購買意欲を促します。また、フェイシングやカテゴリー分類などの機能性と審美性を訴求した陳列は、
限られた店内では合理的に機能すると言えます。商品特性や什器形式に合った陳列で目線の誘導を設計し、「目を引く陳列」を店内に設置して
売り場全体も美しく演出しましょう。


陳列棚の限りあるスペースに、分類陳列した商品をお客様が選びやすい様に割り付けていく「棚割り作業」は、いい売り場作りの基本ですね。
同じ陳列棚の中では同カテゴリーの商品を陳列するのですが、その中で、さらに分類しながら棚割りしなくてなならない場合があります。
その分類を見る側に分かりやすく視覚で伝えないといけません。図①②のように、縦横にくくる(見えないループで囲む)棚割り方法が
あります。ただ、業種やカテゴリーによっては、こんなに棚に都合よくきっちり収まらないこともあります。
例えば、お土産屋さんのお菓子売り場を思い出してください。土産品の中では銘菓の箱モノが一番多く、壁面陳列している場合が多いです。
売り場ではお菓子という1つのカテゴリーの棚を設置しているのですが、その中でもメーカー別、種類別(煎餅、クッキー、饅頭)に数が
マチマチで、図①②のように、縦横に種類別にきっちり規則的に収まりません。その際は「ブロック」でくくっていきます。(図③)
数量が変動しやすい、また、形が様々で均等に並べられず、ズレや棚に余白が出やすい商品群を配置する際の陳列方法です。



お菓子、ラーメン、鍋の素など、様々な商品が一つの棚に壁面陳列されていますね。種類の数もそれぞれの商品数もマチマチ。これらの
アイテムを棚に縦横に均等に並べると、別カテゴリー同士が混在し、かえって混とんとした棚になってしまいます。このような状態では、
ブロック(塊)で同種類の商品を出来るだけ近くに配置して、さらに視認性も考慮しながら、置いていきましょう。また、最上段の棚には
人気の商品の箱を置くと、(ここでは明太スナックとあまおうのお菓子)遠目からでも視認でき、マグネットになります。
ファッションやインテリアの配色で、メインカラーとアクセントカラーの配分について聞いたことがあると思います。メインカラーの量が8割、アクセント
カラーが2割など、バランスの良い配色のルールとして知られています。商品のディスプレイについても同じです。ディスプレイのメインカラーを
何色にするかは、画像を見て頂くとわかりますが、商品自体やパッケージの色をメインカラーにすることが多いです。このレモンサイダーの場合、商品の素材の色
ラベルの色、POPの色、全てレモンイエローが使われています。誰が見てもメインカラーだと判ります。これだけ一色で統一されていると、遠目からでも
とてもよく目立ちます。アクセントは同じく商品に使われているグリーンをあしらいました。2色の場合、遠目からでもレモンだということが伝わりやすく、
店内でも目を引くディスプレイになります。これにもう一色ターコイズ・ブルーを加えてみます。これで3色になりますが、少量だと差し色になり、夏らしさや
イエローの反対色として商品を引き立てる効果もあります。さらにもう一色、赤を加えてみました。華やかで南国風のディスプレイになりましたが、
主役の商品より目立ってしまっています。イエローの量を増やすとバランスが取れると思います。お分かりの様に、色を使う場合は3色までが適量と言えます。
では、商品自体が多色の場合は?その中の一色を使ってみる、または、商品の世界観を表現する色やトーンを使うことがおすすめです。



陳列用品をうまく活用していない売り場はデメリット満載。画像を見て下さい。バッグ売り場ですが、やや雑多に陳列されているせいで、
バッグの形やサイズ感がよく伝わりません。手前のバッグに隠れているものもあります。とても勿体無いですね。商品のフェイスが来店客から
見て、一目でわかり、機能やサイズも手に取らずとも伝わる事が理想的な陳列です。洋服など、ラックにかける形式のものは別として、
一点一点、特徴をよく見せる形式で陳列する事。お客様がいちいち店内のバッグを手に取って見るか?答えはNoです。順番は、①よく見えて
いる商品が②目に止まり③興味を持ち④手に取ってみたくなるのです。この画像の売り場は、①の時点でもう失格です。
陳列用品を使う事は、視認性を良くし、特徴をしっかり見せることで、買い上げ率を上げることに繋がっているのです。

カテゴリーごとの分類陳列は小売店の基本です。時々「あれっ?」と思われる陳列に気付くことがありますが、私がVMDの専門家だからで
しょうが、一般のお客様は多分気付いてないであろう小さな間違いです。でも、この間違いが、売上に影響すると思うと・・・、やはり
分類・陳列方法は、店でマニュアル化しないといけないな〜😓 と、思う次第です。
画像のNGですが、いずれもこの場所に陳列した担当者の「意識のズレ」によるものです。冷凍野菜のコーナーにポテトフライが?
確かに同じ「野菜」ではありますが(笑)目的が違います。食材として使う野菜ではありませんよね。
また、「おつまみコーナー」のサインがある棚に、味噌や醤油がおいてあるのは、上段と下段を、別カテゴリーとして自分で決めて並べ
たんですね。でもお客様はその無言のルールがわかるはずもなく。担当者が顧客目線になっていないから、この様なNG陳列が出来てしまうの
です。お客様目線で分類されているか、選びやすいか、探しやすいか、購入機会ロスが発生しないような目線で棚を作りましょう。




陳列に関するNGは、これまでもいくつか挙げてきましたが、店側も来店客もほとんど気付いていないまま機会ロスになってしまっている
ケースがほとんどです。陳列のNGは、POPと絡んでる事も多いです。また、店頭在庫が多すぎるなども雑然とする原因。特に食品は清潔感も
大事です。
左の画像の陳列ですが、きっちり几帳面に並べられていますが、クッキーの表面が全く見えていません。可愛い形状の物もあるみたいですが、
買い手側は選びにくい形式ですし、これでは、POPの文言だけを頼りに選ばないといけませんが、お菓子を買う場合、説明文だけで買いますか?
やはり、商品自体が視認できて「美味しそう」と思わないと買ってもらえません。
この場合の解決方法は、陳列容器の形状や材質を見直す事。
1. フェイスをしっかり見せる
クッキーの正面(フェイス)がよく見える様にしなくてはなりません。現状では、木製の陳列容器で、正面にPOPを設置しています。
クッキーの正面を隠しているPOPの位置を変えても、木製の容器なので視認性は変わりません。どうすればいいか?
2. 商品陳列の高さを調整する。
容器を透明なアクリルにする。POPの位置を変える。これで、クッキーの正面がよく見えるようになり、違いか一目で分かります。
3. 商品を整頓する
真ん中の画像は陳列スペースに対して、商品数が多く溢れている状態です。雑に置かれていると商品自体の価値が下がり、安っぽく感じられ、
清潔感においても、店のイメージに影響します。よく売れている商品なので、在庫を出来るだけ多く保っているのでしょう。オペレーション
の観点から、店頭在庫を多めに確保しておく場合も、陳列容器の容量や、管理しやすい形状かどうかを確認して設置しましょう。
4. 商品視認性
右の画像の陳列は、既製品のかごに入れています。陳列に適した容器ならいいのですが、サイズが商品の形状に合わない場合は、やはり、
商品視認性が悪くなる事があります。さらに、POPの取り付けに適してなかったりすると、画像のようなNG陳列になってしまうのです。
【まとめ】
見やすさ、手に取りやすさが軽視されている陳列は、知らず知らずのうちに、機会ロスになってしまいます。なぜなら、お客さまは、いちいち
時間と労力をかけて店内で商品を探さないのです。(目的外の商品は別)見えるものしか、見ていない。これを常に前提として売り場を作って
行かなくてはいけません。



商品の売れ行きが変わる!VMDの「地と図の法則」で食品の知覚価値を高める陳列テクニック
お店の陳列トレイや容器を選ぶとき、なんとなく「清潔感があるから白」「扱いやすいからプラスチック」と選んでいませんか? 実は、商品が触れる容器の「色」や「素材」は、売上を左右する非常に重要な要素です。どんなに魅力的な商品でも、容器との相性が悪いと、商品の色やテクスチャー(質感)が消されてしまい、美味しそうに見えなくなってしまいます。 今回は、お客様が感じる心理的価値を高め、売上を最大化するためのVMDテクニック「地と図の法則」について解説します。
1. 「地と図の法則」とは?背景色で商品を引き立てるメカニズム
心理学やデザインの原理に「地(じ)と図(ず)の法則」というものがあります。「図」は主役である商品、「地」はそれを引き立てる背景(トレイや容器)のことです。
この「地」と「図」のコントラスト(明度や色の差)をコントロールすることで、商品をより色鮮やかに、立体的に魅せることができます。
カラフルなマカロンを並べる場合、トレイの色によってお客様に与える印象は劇的に変わります。
・黒・ダークカラーのトレイ マカロンの色鮮やかさがパッと引き立ち、まるで輝いているように見えます。
立体感が生まれ、一気に「高級感」を演出できます。
・ 白・ガラスのトレイ 濃い色のマカロンはくっきりと映えますが、パステルカラーなどの薄い色のマカロンは背景に馴染んでしまい、目立た
なくなってしまいます。
主役である商品の色が一番美しく引き立つ「背景(トレイの色)」を選ぶことが、食品陳列の鉄則です。
2. 容器の「素材」がもたらすノンバーバルな演出効果
色だけでなく、容器の「素材」もお客様の心理に強い影響を与えます(ノンバーバルコミュニケーション)。
例えば、まったく同じ商品を並べる場合でも、容器の素材によってお客様が感じる価値(知覚価値)にはこれだけの差が生まれます。
・白いプラスチック製のトレイ:日常的、カジュアル、悪く言えば「普通」の印象。
・大理石風の艶のあるトレイ:上質、プロフェッショナル、洗練された「高級」な印象。
「1個200円の商品」を「300円の価値がある上質なもの」に見せるかどうかは、この素材選びのセンスにかかっています
3. VMDの重要スキル:お客様の「知覚価値」を高めて売上を最大化する
商品そのものの品質やスペック(味や成分など)を変えなくても、陳列の工夫によって、お客様が「これは良さそうだ!」「美味しそう!」と感じる心理的価値のことを、マーケティングやVMDの専門用語で「知覚価値」と呼びます。
私たちVMDコンサルタントは、単に「綺麗に並べる」だけでなく、この「顧客心理」に基づいた視点で売り場を構築しています。 商品がさらに美味しく、美しく見える陳列方法で売り場を演出・活性化させることで、お店全体の知覚価値が上がり、結果として客単価アップや売上最大化に繋がるのです。
まとめ
あなたのお店のトレイは、商品の魅力を邪魔していませんか? 「地と図の法則」を意識して、商品の色や形、そして目指したい店舗のブランドイメージに合わせた陳列用品を選んでみましょう。



1. 「多すぎると選べない」は本当?ジャムの法則の真実
有名な「ジャムの実験」では、種類が少ない方が購入率が高かったとされています。これを「決定麻痺」と呼びますが、実は「とにかく種類
を減らせば売れる」という単純な話ではありません。
2. 顧客が「選択肢の多さ」を負担に感じる4つのケース
最新のフォローアップ研究を紐解くと、顧客が決定できなくなるのは、次に挙げる4つの条件が重なった時であることが分かっています。
①こだわりが曖昧: 本人に「これが欲しい」という明確な好みがない。
②未知の商品: 選択肢の内容に馴染みがなく、良し悪しの判断がつかない。
③差別化の不足: どれも似通っていて、突出した魅力が見えない。
④不適切な陳列(VMDの問題): 並べ方や見せ方が下手で、分類や説明が不十分。
3. 「立ち寄り率」を高めるには「多さ」が武器になる
一方で、面白いデータもあります。24種類のジャムを置いた時と、6種類の時では、24種類ある時の方が圧倒的に多くの客が足を止めたので
す。 店舗運営において、「顧客に足を止めてもらう(集客・入店)」フェーズでは、選択肢の多さは「興味」を引き出す強力なフックになります。
4. VMDコンサルタントが教える「選ばせる」ための仕掛け
選択肢が多いことのメリット(集客力)を活かしつつ、デメリット(決定麻痺)を防ぐのが、プロのVMDの技です。
・分類の明確化: 顧客の悩みや使用シーンに合わせた「グルーピング」を徹底する。
・推奨(レコメンド): 「迷ったらこれ!」という看板商品や比較ポイントを視覚的に伝える。
・ストーリーの提供: 単なる陳列ではなく、その商品を選ぶ理由をPOPや演出で補足する。
【まとめ】
消費者は、条件さえ整っていれば「多くの選択肢」があることを喜びます。大切なのは、数を減らすことではなく、顧客が「選ぶ楽しさ」を
感じられるように売場を整えること。
あなたの店舗では、顧客を「決定麻痺」にさせていませんか? VMDの視点から、最適なラインナップと陳列構成を再検証してみましょう。